<第四夜>墓守は見た。
今年も墓参りに行く日が近づいてきた。じじいは8月14日に菩提寺の墓参りに行く。
一つの寺の墓地に母方の墓も父方の墓もあるため、ま、一石二鳥でらくちんだ。♪
曾祖母ちゃんの生家の墓を守る人がいなくなり、別寺のこの古い墓もお参りする。
コロナの数年前にこの墓の修繕も出来た。曾祖母ちゃん方の皆さんにもご恩返し
ちょっと出来たかな?とも思っている。そんなじじいなんで(どんな?)お墓を
粗末にする人たちの気が知れない。菩提寺の母方の墓の周りの崩れかかった墓、
この墓にある年からブルーシートが被せられ、殊もあろうか、あの白いヒラヒラ
そう、触れてはいけないものに巻かれる縄に着けられる、あの紙がついていた。
( ゚Д゚)( ゚Д゚)「え!墓が崩れ落ちたとはいえ、これって正式な供養法?なのか?」
素人のじじいは何ともお墓に失礼な!と思いつつも、住職に言うことも無く…。
ある年の事、あまりに気になって(あれ、墓を守る人いなくなった?か?)と。
曾祖母ちゃんのお墓よろしく、年に数千円払えば第三者でも墓守になれた筈…。
よし!ここはひとつ、じじいがその役買って出てご供養をさせていただこう~♪
そう思い立って本堂に行こうとした矢先、( ゚Д゚)( ゚Д゚)な、なんと!この件の墓
を参りに、ひと家族がやって来たのだ!(え!こんな偶然って、いや奇跡か?)
「すみません、こちらのお墓を守られてらっしゃる方ですか?」「…。はい。」
いや、はいって、あんたら。この状況見てて放っておいたんかい!「な何か?」
「いえ、ブルーシートに包まれてヒラヒラ迄ついてたんで守る人いないのかと」
「…。」改めてその家族はシートに包まれた墓を見ている。なんじゃこの人ら。
「守る人がいないんなら自分がお金を寺に出して、代わりに守らせて頂こうと」
じじいが言うや否や、「滅相もない!後は私らがちゃんと守っていきますんで」
家長らしき人のその言葉を聞いたじじいはニコッと笑ってその場を去った。が、
( ゚Д゚)( ゚Д゚)お察しの通り、シートの色が変わっただけでなーんも供養はされて
いないんですよねー。じじいは、てっきり墓でも建て直してあげるのかな?と。
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あんな供養?もありなのか?お読みいただきありがとうございました。m(__)m